薄紫色の花が可愛いアキノタムラソウ

薄紫色の花が可愛いアキノタムラソウ

学名は「Salvia japonica」シソ科アサギリ属です。

初夏から夏にかけて山野や自然に近い植物園などを歩くと、薄紫色の花を咲かせている植物が目に留まります。特に珍しい植物ではなく普通に見かけることができるため、いわゆる雑草として見逃されそうなアキノタムラソウです。
秋ではなく、夏に涼やかな淡い紫色の花を咲かせます。
ギラギラとした太陽に負けないように、派手で鮮やかな赤やオレンジの花が多い夏に、ひっそり咲く姿には心惹かれるものがあります。
花の色は淡い紫色ですが、霜が降りる頃の初冬には、葉が赤紫色に紅葉するところから「多紫草(たむらそう)」と呼ばれるようになり、転じて「秋の田村草」となったという由来があります。
古来から日本にある植物ということで、民間薬や生薬として使われていたのではないかと調べてみると、紫参・紫丹参(アキノタムラソウの根)と載っていることがあります。
ということは、生薬「丹参」の仲間でしょうか。
紫参・紫丹参(アキノタムラソウ)は、中国では全草を民間薬として用いられているようですが、日本では薬用としては用いていません。
丹参の効能は「活血」。
活血の意味は「血に活を入れる」と覚えておくと便利です。
力がなく滞りがちな血に活を入れ、血行を促すことで、更年期や生理不順に効果的な生薬です。アキノタムラソウも活血の働きがあるのではないかと思われます。
ちなみに、良く知られる活血薬は、紅花、ヨモギ、益母草、シナモンなどがあります。
これから冬に向かい血行が悪くなり冷え症になりやすい方は、活血の働きがあるヨモギや紅花のお茶を試してみてはいかがでしょうか。
緑茶でなく身体を温める紅茶をベースにして、シナモンやクローブなどのスパイスとブレンドすると美味しくいただけます。
他のハーブの話になってしまいましたが、それというのもアキノタムラソウはハーブや生薬として研究されていないので、お茶にお薦めすることができません。
観賞用として秋を楽しむのにぴったりのハーブです。